成分辞典
ペプチド(化粧品配合)
概要
ペプチドはアミノ酸が2個以上つながった物質の総称です。化粧品では、コラーゲン産生の指示に似た信号を送るシグナル型、表情筋への伝達に働きかける神経系抑制型、微量元素を運ぶキャリア型に大別されます。分子が大きめで角質層に入りにくいため、パルミトイル基などで浸透性を補う設計が定番。
主なペプチドと分類
分類 | 代表成分 | 備考 |
|---|---|---|
シグナル型 | パルミトイルペンタペプチド-4(Matrixyl) | 根拠が相対的に厚い |
神経系抑制型 | アセチルヘキサペプチド-8(アルジルリン) | 「塗るボツリヌス」表現は過大 |
キャリア型 | 銅ペプチド(GHK-Cu) | 培養実験中心の段階 |
エビデンス評価
主張 | 根拠 | グレード |
|---|---|---|
シワの見た目改善(パルミトイルペンタペプチド-4・12週) | Robinson 2005 | B〜C |
シワ深さの低下(アセチルヘキサペプチド-8・30日) | Blanes-Mira 2002 | C寄りB |
コラーゲン関連の働き(銅ペプチド) | Pickart 2018 | C |
化粧品として言える範囲
「肌にハリを与える」「乾燥による小ジワを目立たなくする」(効能評価試験済みの場合)等の範囲まで。医療の注射(ボツリヌス製剤)と同等の働きを示唆する表現は不可。
使用の目安
濃度表示での比較は難しく、配合ペプチドの種類を成分表で確認して選ぶ。朝晩使用可。評価は12週間単位。
注意
- 純粋アスコルビン酸(低pH)との同時使用は構造安定性の指摘があり、時間帯を分けると安全側
- レチノールとの併用は問題なし。夜レチノール・朝ペプチドの分担が組みやすい
- 幹細胞・成長因子をうたう製品とは規制上も安全性データ上も別カテゴリとして扱う
関連記事
- ペプチド化粧品の選び方|シワ・ハリへの根拠と種類別の違い(
peptide-skincare-guide)
出典
- Robinson LR, et al. Int J Cosmet Sci. 2005;27(3):155-160.
- Blanes-Mira C, et al. Int J Cosmet Sci. 2002;24(5):303-310.
- Pickart L, Margolina A. Int J Mol Sci. 2018;19(7):1987.
- Errante F, et al. Front Chem. 2020;8:572923.