成分辞典

ビタミンC誘導体

概要

ビタミンCはコラーゲン合成酵素の補酵素として働き、同時に抗酸化物質として振る舞う成分です。ただしアスコルビン酸そのものは水中で速やかに酸化し、変色して働きを失います。この扱いにくさを解決するために構造を変えたものが誘導体で、肌の上や中で元のビタミンCに戻ってから働きます。

3つのタイプ

タイプ

代表的な成分名

向く肌

水溶性

リン酸アスコルビルNa/Mg、アスコルビルグルコシド

脂性・混合肌

油溶性

テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)

乾燥・普通肌

両親媒性

パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)

幅広い。酸化しやすく高価

医薬部外品の美白有効成分として承認された例

  • アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
  • L-アスコルビン酸2-グルコシド

エビデンス評価

主張

根拠

グレード

光老化肌の質感・シワ指標の改善(5%・6か月)

Humbert 2003

A〜B

メラニンの生成抑制による美白

医薬部外品の承認範囲

B

抗酸化・コラーゲン合成の補助

Pullar 2017(レビュー)

B〜C

化粧品として言える範囲

医薬部外品では「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」まで。すでにある色素沈着を薄くする働きの標榜は不可で、その領域は皮膚科の治療として切り分けます。働きかける範囲は角質層まで。

使用の目安

水溶性で1〜5%前後、油溶性で1〜3%前後。種類ごとに変換効率が違うため、濃度の数値を種類をまたいで比較する意味は薄いと扱います。朝の使用と相性がよく、日焼け止めとセットで運用します。実感の評価には8〜12週。

注意

  • 開封後の酸化に注意。茶色や濃い黄色に変色したら使用を止める
  • レチノールとは時間帯を分ける(朝C・夜レチノール)
  • ナイアシンアミドとの併用トラブルは通常の使用条件で確認されていない

関連記事

  • ビタミンC誘導体の選び方|水溶性・油溶性・両親媒性の違い(vitamin-c-derivative-guide

出典

  1. Pullar JM, et al. Nutrients. 2017;9(8):866.
  2. Humbert PG, et al. Exp Dermatol. 2003;12(3):237-244.
  3. Stamford NP. J Cosmet Dermatol. 2012;11(4):310-317.
  4. Telang PS. Indian Dermatol Online J. 2013;4(2):143-146.

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